准看護師から正看護師へ
医療業界に属する職業として、医師、看護師、薬剤師、MRなどがあります。その中の看護師という仕事は、長く勤務することも可能であり、やりがいのある魅力的な仕事といえます。一度免許を取得すれば、大きな病院で夜勤などもこなし、一家の大黒柱として稼ぐことができる上に、パートとして1日数時間、家庭に影響しないように働くことも可能であるため、多様な働き方ができます。
正看護師になるためには、まず高校卒業後、看護大学、看護短期大学、看護師学校などで学ばなければいけません。3年、または4年、学んだ後、看護師国家試験の受験資格が得られます。または5年制の高校へ通う、という選択肢もあります。そのほか、一度准看護師になり、何年かの実務経験を経ると、看護師国家試験の受験資格を得ることができます。
准看護師になるのは、中学卒業後、准看護師養成所で2年学ぶほか、3年制の高等学校で学ぶ方法があります。しかし、准看護師を目指す人は、中学を卒業したばかりの若い人だけではありません。一度別の業界で働いたものの、医療業界への転職を目指す人もいます。そういう人のため、働きながら通うことができる准看護師養成所もたくさんあります。朝から夕方まで勉強する全日制、平日の午後や夜間に授業を行う半日制があります。
准看護師は、費用も安く期間も早く取得でき、求人もたくさんありますが、現段階ですと、正看護師に比べて給料が安い場合がほとんどです。また、廃止するべきではという議論も行われています。准看護師の免許を取得し働き始めたのであれば、その後、正看護師へのステップアップを視野にいれてみることもおすすめします。
業務内容は変わらず、給与が変わる准看護師
正看護師と准看護師は、どちらも有資格者として医療現場や介護現場で活躍していますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。准看護師が都道府県で発行される公的資格であるのに対し、正看護師は国家資格のため、正看護師の方が上位資格といえます。また、正看護師は医師の指示に基づき業務を行いますが、准看護師は医師か正看護師の指示がなければ基本に業務を行えません。
しかし、現場でできる業務内容にはそれほど違いはなく、投薬したり、採血したりすることが許されているという点でも同じです。実際に、現場でも准看護師は正看護師と同じ業務を任されており、特に区別されていないことも多くなっています。それならば、取得しやすい准看護師の資格で十分ではないかと考えるかもしれません。
ですが、業務は変わらないものの、給与だけが違うという職場があることも理解しておく必要があります。正看護師が上位資格ということもあり、准看護師より高い給与で雇われているのです。だからこそ、一般的には正看護師資格を取得した方がいいといわれています。
このような状況が生まれているのは、主に人材不足が原因です。本来ならより知識や技術がある正看護師が責任の重い業務に従事し、その補助として准看護師が働くといった差別化をするのが適切といえます。しかし、看護師そのものが不足している影響で、個別に職務範囲を分ける余裕がないのです。だからといって同じ給与額にするのも憚られてしまうため、業務内容は同じでも給与が違うのが実態なのです。なお、准看護師に特化したサイト[http://associate-nurse.com]もあったので、まだ迷っている人は併せて読んでみましょう。